Tick Chart
Tick Chart とは
Tick Chart は、有名な Pine Wizard である LonesomeTheBlue によって開発された、通常とは全く異なる視点で相場を捉えるためのインジケーターです。
一般的なチャートは、5分、1時間、1日といった「時間」を基準にローソク足が生成されます。しかし、Tick Chart は時間ではなく、最小の価格変動単位である ティック(Tick) の回数を基準にします。例えば「100ティック」の設定であれば、市場で100回の約定(あるいは価格変化)が発生するごとに1本のローソク足が形成されます。
これにより、取引が活発なときにはローソク足が次々と生成され、逆に取引が閑散としているときには足の生成が止まります。時間軸に依存しないため、マーケットの真のエネルギーや活動量を反映した、より純粋なプライスアクション分析が可能になります。

主な特徴
- 非時間軸チャートの実現 — レンコ足やポイント・アンド・フィギュアのように、時間の経過に関わらず価格の動きだけでローソク足を形成します。
- カスタマイズ可能なティック数 — 1本あたりのティック数を自由に変更可能。短期的なスキャルピングから、より大きな流れを見る設定まで柔軟に対応します。
- 市場の熱量を可視化 — 取引が集中する局面ではローソク足が細かく表示されるため、トレンドの加速を一目で察知できます。
- ボラティリティのフィルタリング — 深夜の閑散期など、取引が少ない時間帯の無意味な横ばい(ノイズ)を自動的に圧縮して表示します。
- インジケーターの精度向上 — 移動平均線などのテクニカル指標をこのティックチャートに適用することで、時間軸のバイアスを除いたより正確な判定が期待できます。
使い方のポイント
市場の勢いを測る
トレードが活発になるとローソク足の生成速度が上がります。ブレイクアウトの局面で、ティック足が連続して出現し、なおかつ実体の大きな足が揃う場合は、そのトレンドに強い本物である可能性が高いと判断できます。
ノイズの除去
週末や祝日の前後、あるいは主要指標の発表待ちなどで取引量が極端に少ないとき、通常の時間軸チャートでは「窓」が空いたり方向感のない小さな足が並んだりします。ティックチャートではこうした期間が短縮されるため、チャートの「形」からパターンを読み取る際の精度が向上します。
設定値のヒント
- 短期売買: 50〜100ティック程度に設定し、超短期的な需給のバランスの変化を捉えます。
- スイング・デイトレ: 500〜1000ティック以上に設定し、主要なサポート・レジスタンスでの反応をノイズなしで観察します。
インジケーター情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 作者 | LonesomeTheBlue (Pine Wizard) |
| ソースコード | 公開(オープンソース) |
| 公式SNS | Telegram / YouTube |
| タグ | Candlestick analysis / Volatility / Trend Analysis |
このインジケーターをTradingViewで使う: Tick Chart
このインジケーターをEA化するなら
ティックチャートに基づいた自動売買は、伝統的な時間軸EAに比べてエッジ(優位性)を持ちやすい領域です。
- ティックベースのロジック構築: 時間の概念を除外した「N回動いたら○○する」というロジックを組むことで、フラッシュクラッシュのような急激な動きにも迅速に反応するEAを設計できます。
- 出来高との組み合わせ: ティック数と実際の出来高(Volume)を組み合わせ、1ティックあたりの厚みを計算することで、機関投資家の動きを推測するアルゴリズムへの応用も考えられます。
- カスタムバックテスト: TradingViewのバーリプレイ機能や、Pine Scriptでのティックデータ取得機能を活用し、時間軸チャートでは見落としがちな微細な反転パターンを検証することが重要です。
この記事で紹介したツール
TradingView は、個人トレーダーに機関投資家レベルの分析ツールを提供し続けています。今回紹介した Tick Chart のように、既存のチャートシステムの枠組みを超えた自由な分析ができるのは、世界中の優れた開発者(Pine Wizard)が集まるコミュニティの力によるものです。
次のステップ
まずTradingViewで検証 → その後EA化の順で進めると失敗しにくいです。
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